カメラの強制シャッター音が邪魔!
iPhoneで写真を撮影する場合には、盗撮防止のためにシャッター音が強制的に鳴る仕様になっています。しかし、静かな雰囲気のカフェや眠っている赤ちゃんの寝顔を撮影したいときには、シャッター音が邪魔になります。決定的な瞬間を逃さないためにも、周りの雰囲気を壊さないためにも、状況によってはシャッター音が邪魔になりますよね。
iPhoneに最初から入っているカメラ機能を使う場合にはシャッター音を消すことはできませんが、無音カメラアプリを使うことでシャッター音を鳴らさずに撮影できることも覚えておきましょう。
iOS11では今までのバグが修正されている
iOS10以前では『AssistiveTouchの消音モード』や『ミュージックアプリを経由する』といった、iOSのバグを利用した方法でカメラを無音にすることができました。しかし、iOS11以降ではバグが改善されたことにより、簡単にカメラを無音にできる情報が出回らなくなりました。
iPhoneの設定で無音にできなくなった現在では、サードパーティ製の無音カメラアプリを使うのが最も有効な方法です。無音カメラという名前は悪い響きのように聞こえますが、違法なアプリではないので安心して使うことができます。
iOS11でカメラを無音にする方法
iOS11以降のiPhoneでカメラを無音にするためには、無音撮影に対応したカメラアプリを使用しましょう。たくさんのカメラアプリがある中で、良いレビューが多くて『無料』のアプリだけを紹介します。
Stage CameraHD
『Stage CameraHD』には「可能な限りの最大解像度で撮影できる」という大きなメリットがあります。他の無音カメラアプリのように低い解像度でしか撮影できず、見た目が荒くなってしまうことを避けられます。
無料版では5回撮影するごとに全画面広告が表示されてしまうのが残念な点ですが、240円で広告を表示しないようにアップグレードすることもできます。
赤ちゃんの寝ている様子などを静かに高画質で撮影したい人におすすめしたい無音カメラアプリです。
無音で撮影するまでの手順は非常に簡単で、iPhoneがマナーモードの状態でアプリを使って撮影するだけです。
- iPhoneをマナーモードにする
- アプリを使って撮影する
シンプルカメラ
『シンプルカメラ』はできる限り無駄な機能を排除し、シンプルな見た目になっているので無音カメラだけを使いたい人におすすめです。また、無料アプリなのに設定画面と画像の編集画面にしか広告が表示されないのも嬉しい点です。
ぼかしやモザイクといった頻繁に使うであろう画像の編集機能が充実していないのが弱点と言えますが、編集は他のアプリに任せて撮影だけに特化した無音カメラアプリとして使いましょう。
無料アプリ特有の頻繁に出てくる広告が嫌いな人や、とにかくシンプルな無音カメラアプリが使いたいという人におすすめです。
無音で撮影するまでの手順は非常に簡単で、iPhoneがマナーモードの状態でアプリを使って撮影するだけです。
- iPhoneをマナーモードにする
- アプリを使って撮影する
MOLDIV
『MOLDIV』はフィルターやコラージュ作成といった画像編集機能が優秀なアプリです。フィルターの種類も最大200種類以上という多さを誇り、美肌撮影機能も搭載しているので自撮りアプリとしても優秀です。
無料版だと3枚に1回程度の頻度で課金の案内が出たり、「評価とレビューをお願いします」というウィンドウが頻繁に表示されるのが弱点です。また、事前に無音撮影の設定をしておかないとシャッター音が出てしまうことや、写真を撮影すると必ず編集画面に移行することからも、無音カメラアプリというよりも画像編集アプリとして作られていることが分かります。
写真をオシャレに加工したりコラージュを作成するといった使い方がメインで、無音撮影はあったら使うかもしれないという人におすすめです。
このアプリを使って無音で撮影するには、先に無音撮影の設定をしておく必要があります。
- アプリを起動する
- 設定画面を開く
- 「無音撮影」をONにする
- アプリを使って撮影する
なぜシャッター音が消せないのか
iPhone純正のカメラアプリでは盗撮防止の為にシャッター音が消せなくなっています。高性能カメラが搭載されたスマホが普及し簡単に盗撮ができる時代の中で、iPhoneという最も広く使われるスマホからシャッター音が鳴るのは当然なのかもしれません。
日本・韓国が特別
iPhoneは世界的に広く販売されているためどの国でも同じ仕様だと思われがちですが、実はシャッター音が強制されているのは日本と韓国だけなのです。iPhoneが生まれた国であるアメリカではシャッター音を簡単に消すことができます。海外のレストランではシャッター音が聞こえたら、日本人か韓国人がいるということが常識のようです。自分だけシャッター音が鳴るというのは、ちょっとだけ恥ずかしい気がしますね。
iPhoneからシャッター音が鳴れば盗撮をする不届き者を大幅に減らせるかもしれませんが、どうしても盗撮をしたい輩は他の方法を探すので根本的な解決策とは言えません。しかし、他に効果的な盗撮防止策が無いので、現状ではiPhoneからシャッター音を消せないのでしょう。
SIMカードによって設定されている
海外ではシャッター音を鳴らすという風習が無いので、海外製のiPhoneを購入してくれば無音でカメラ撮影ができると思うかもしれませんが、残念ながらシャッター音が出てしまいます。
iPhoneのシャッター音はiPhone本体ではなくSIMカードによって設定されているので、海外でiPhoneを購入しても日本のSIMカードを入れるとシャッター音が鳴ります。SIMカードは人間で言うところの身分証に近いものなので、電話番号などの基本的な情報だけでなく使う国の情報も入っているんですね。
国内での無音カメラは法律的にどうなの?
そもそも日本国内でシャッター音が強制的に鳴る仕様になっているのは、各キャリアの【自主規制】です。法律でシャッター音を鳴らさないとダメと決まっているわけでは無いのです。
カメラのシャッター音を規制する法律はない
法律の専門家では無いので断言はできませんが、盗撮という行為自体は迷惑防止条例や軽犯罪法で悪いことだと決められているのに対して、シャッター音を出さなければいけないという法律は無いようです。
現在の日本では常識として扱われているスマホのシャッター音は通信キャリアの【自主規制】なので、シャッター音を無音にしても何かの法律に触れることはないでしょう。
問題なのは盗撮という使い方
シャッター音を無音にすることは法律的に問題がなく、悪いのは盗撮という行為です。無音カメラの開発・販売・インストール・使用に関しても法律的問題はありません。
また、『予備罪』という犯罪の準備行為に対する罪にも問われません。無音で撮影できるアプリをiPhoneにインストールするだけでは、赤ちゃんの寝顔を撮影するために使うかもしれないので、盗撮に使うとは断定できないからです。
あくまでも、盗撮という行為が悪いのであって、無音カメラを使うことが悪いのではないのです。
公の場で無音カメラの使用は控える
公共の場で無音カメラを使用しても法的問題はありませんが、カメラ撮影をする場合iPhoneの角度が地面に対して垂直に近くなるので、周りの人に撮影していることが伝わってしまい不快感を与えることがあります。
パーティー会場など写真を撮って欲しいという人が多い状況であれば問題ありませんが、日常生活で突然写真を撮られたら驚くのが当然なので、むやみに無音カメラを使用するのはやめましょう。
ライターおすすめの無音カメラアプリ
この記事前半で紹介した3つのアプリを実際に使用してみたところ、『シンプルカメラ』が無音カメラアプリとして最も使いやすかったので、もう一度詳しく紹介します。
『シンプルカメラ』において最も優れている点と言えるのが、名前にもある『シンプルさ』です。他にも無音で撮影できるアプリはたくさんありますが、ここまで無音撮影だけに特化したアプリは無いでしょう。画像編集機能は低いかもしれませんが、無音カメラとして使っている場合には広告が表示されないという、無料アプリとしては非常に珍しい仕様になっています。
他にも「イヤホンの音量ボタンでシャッターが切れる」「iPhone標準のカメラアプリと同様に、動画撮影中の静止画撮影が可能」「発売されたばかりのiPhoneXの画面比率にも対応」といった特長があります。
手ぶれ補正機能に対応していますが、事前の設定が必要なので注意してください。また、手ぶれ補正機能を使うとシャッター音が鳴ってしまう可能性があるので忘れないようにしましょう。
無音で撮影するまでの手順
このアプリの使い方は非常に簡単で、iPhoneがマナーモードの状態でアプリを使って撮影するだけです。
シーンに合わせてシャッター音を調節しよう
無音カメラを悪用して盗撮をすることは絶対にやってはいけませんが、静かな場所で大きなシャッター音を鳴らすこともマナー違反と言えます。
「無音で撮影できるからどこでも撮れる」という認識ではなく、「周りの雰囲気を壊さないためにシャッター音を調節する」という意識を持って無音カメラアプリを使用しましょう。