ApplePayとは?
世界的な導入が進んでいるApplePayは、日本で言うお財布ケータイ機能のことで、Apple独自の決済サービス方法です。このApplePayは、iPhoneにクレジットカード情報の登録をしておくことで、クレジットカードを手元に持っていなくてもiPhoneでクレジットカード支払いをすることができる様になります。また、iPhoneにクレジットカードを登録すると言っても、カード情報をiPhoneに保存するわけではないので、セキュリティ面でもとても安全にクレジットカードを使用することができる様になります。
お財布ケータイ(Felica)との違い
日本ではこのApplePayと同じような機能で、お財布ケータイと呼ばれるFelica機能を使った電子マネーが普及しています。suicaやpasmoなどもこのFelicaを利用した電子マネーです。しかし、Appleが提供しているApplePayは、このFelicaとは違った規格を使用しているので、現状の日本ではApplePayを利用することができないのです。
少し難しい話ですが、ApplePayは「ISO/IEC 14443準拠の国際規格」に準じて開発されています。一方日本で普及しているFelicaは日本独自の仕様で開発がされています。この両者には互換性がないので、日本でApplePayを普及させるためには、今あるFelica機能とは別に、「ISO/IEC 14443準拠の国際規格」に準じた決済端末の設置が必要になります。もしくはFelicaの決済端末に互換性を持たせるのか・・・。
どちらにせよ、膨大なお金がかかることは間違いありませんね。つまり、他の国に比べ、日本ではApplePayの導入をしにくい環境ができてしまっています。
ApplePayにはクレジットもしくはデビットカードが必要!
日本でのお財布ケータイは、電子マネーとしてあらかじめチャージしておいた金額だけを使用できるようにできます。もちろんクレジットカードやデビットカードの登録をしておいて、チャージ額を口座から直接移動することもできます。
しかし、ApplePayの場合には、クレジットカードかデビットカードの登録が必須になります。デビットカードであれば、口座の残高がチャージ額と同じような感覚で使用することはできますが、クレジットカードの場合には使いすぎに気をつけたいですね・・・。どうしても口座の開設が必要のなる以上、日本のお財布ケータイのように誰でも気軽に使えるというわけではないようです。
また、日本にApplePayの端末が普及したとしても、各種クレジットカード会社がApplePayに対応していない場合には使用することができません。ApplePayが導入されれば、各種クレジットカード会社も対応するとは思いますが、ApplePayに対応したクレジットもしくはデビットカードを持っていなくてはならないのもデメリットではあります。
日本でApplePayが導入されない理由
日本での導入が遅れている理由は多くあると思いますが、一番の理由はお財布ケータイの普及だと思います。日本人は、日本の独自のFelicaを利用したお財布ケータイの使用に慣れているので、新しいApplePayの導入をしたとしても、どれだけ日本人に受けるのか・・・。
ApplePayを導入するためには、端末の設置やカード会社の対応など、多くの企業の協力が必要になります。それだけ多くの資金も必要になり、その資金を回収できる見込みが今の日本にはないのではないでしょうか?今の日本で一番電子マネーを多く利用する機会は、おそらく電車などの公共の乗り物を使用するときだと思います。しかし、ApplePayがこれに対応したとしてもクレジットカードを利用しているので、パスワードの入力などで改札口での混雑を招きそうです。
日本に導入するとしたら、電子マネーの中でもsuicaやpasmoなどの交通手段に使う部分にもっと柔軟に対応できるような仕組みが必要になりそうですね。
日本での導入はいつ?
日本での導入タイミングについては多くの意見があります。Appleでも何度か日本への導入を検討しているような発表があるようですが・・・。上記したような課題が山積みになっているのが日本への導入を遅らせているのは間違いなさそうですね・・・。
しかし、日本でサービスを行っているクレジット会社の一部では、2016年内に日本でのApplePay対応をすると発表しているところもあるようです。つまり2016年・2017年には日本での導入が始まるのではないかという予想が立ちますね。これは中国でのApplePayの普及に伴い、日本観光客の中国人の購買意欲をより駆り立てるプラン作りとも言われています。
同じように2020年に開催される東京オリンピックでは、多くの外国人旅行客が日本に訪れると予想されています。ApplePayでの買い物が主流になった国からの旅行客に対して、日本でもApplePayの導入が進んでいれば経済効果はとても大きくなりますね。おそらく2020年までにはApplePayの導入が進むとされていますが、もしこのタイミングで導入されなかった場合には、その後の日本での導入は厳しいのかも知れません。
全国対応しないかも・・・!?
もしApplePayの導入が東京オリンピックのためだけに行われるとすると、日本人向けのサービスではなく、外国人旅行客に対するマーケティングになるので、日本全国では普及しない可能性があります。都内・関東などピンポイントでの導入だけになる可能性も少なくはないので、現状では過度の期待はできないかも知れません。
まとめ
日本での導入を望む声も多いApplePayですが、経済効果を考えると今すぐに導入は難しいかも知れません。日本独自の技術の普及により、グローバル化が遅れているように感じます。しかし、今後の日本のグローバル化に拍車をかけるであろう東京オリンピックに向けて、Appleの日本での市場がより拡大する可能性はとても高いですね!
iPhoneユーザーにとってはApplePayの導入を含めて、2020年の東京オリンピックを応援したいですね!!
今後日本での導入が決まったら、ApplePayの使い方や使える店舗などの情報も記事にしていきます。まずはみんなで東京オリンピックを応援しましょう!